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The Day the Earth Caught Fire / CITY BOY
火薬バカ一代 ★★★ (2021-11-11 01:00:04)
CITY BOYといえば、大竹まこと、きたろう、斉木しげるの3人からなるコント・ユニット…ではなく、KANSASのスティーヴ・ウォルシュと結成したSTREETS、あるいは様々なメロディアスHRプロジェクトへのメンバー/プロデューサーとしての関わりで知られるマイク・スラマーのキャリアの出発点ともなったイギリス出身の6人組のこと。彼らの代表作といえば、シングル・カットされ英米でスマッシュ・ヒットを飛ばした名曲“君のナンバー5705”を収録する4th『BOOK EARLY』(’78年)ということになるのでしょうが、個人的に最も聴き直す機会が多いのはこの5thアルバム(’79年)ですよ。
一層の成功を求めてアメリカに拠点を移してレコーディングが行われているため、てっきり更にポップな方向を追求した作風に仕上がっているかと思いきや、ハードネスと優美なドラマ性が程よくブレンドされたOPナンバー①や、QUEENを思わすドラマティックなバラード⑤といった楽曲が物語る通り、レコーディング予算が増えたのをいいことに生オーケストラを起用し、壮麗なコーラス・ワークの強化も図られたそのサウンドは、よりハードかつ壮大な仕上がりを聴かせてくれるようになりました。特にラストに鎮座まします三部構成の組曲⑧は、シアトリカルな曲展開といい、キャッチーに練り上げられた哀愁のメロディといいい、10分越えの長さを全く意識させない集大成的名曲に仕上がっています。
オイルショックに端を発する世界的不景気の煽りを受けて思惑通りの大ヒットとはなりませんでしたが、本作をCITY BOYの最高傑作に挙げる声が少なからず存在しているというのも得心のいく名盤です。

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