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Take What You Want / HURRICANE
火薬バカ一代 ★★★ (2021-10-21 07:50:23)
FOREIGNERでルー・グラムの後任という大役を担うケリー・ハンセン(Vo)、カルロス・カヴァーゾ&ルディ・サーゾの実弟であるトニー・カヴァーゾ(Ds)&ロバート・サーゾ(G)、後にASIAに参加するジェイ・シェレン(B)らが在籍していたLAのプチ・スーパー・バンドHURRICANEが’85年に発表したデビュー・ミニ。ちなみにレコードは6曲入りで、CD化に際して更にもう1曲(アコギ独演のインスト・ナンバーで秀逸な出来栄え)が追加収録されています。また輸入盤と国内盤でジャケット・デザインが異なっていて、平凡なグループ・ショットが採用されている国内盤よりも、思わず目を凝らさずにはいられない輸入盤のアートワークの方がぐっとくる仕上がりなのは言うまでもありません。
ノリ良く重量感溢れるアメリカンなHRナンバーと、美麗なハーモニーとウェットなメロディに彩られた欧州風味の抒情性薫る楽曲の二本立てからなる本編は、メンバーが手練れ揃いだけあってこのバンドならではの美点が既に開花。タイトル通りHOT&HEAVYにぶちかまされる⑥のような前者路線の楽曲、一転してじっくりドラマティックに聴かせるプログレ・ハード調のバラード⑤のような後者路線の楽曲、それぞれどちらも大変魅力的ですが、取り分け合唱せずにはいられないライブ映えするキャッチネスと、哀愁を帯びたメロディを纏ってワイルドに跳ねる両路線のエッセンスを溶け合わせたバンドのテーマ曲④は、本作のハイライトたるインパクトを放つ名曲に仕上がっています。
「嵐が来る…!」とばかりに、1stフル『OVER THE EDGE』(’88年)に対する期待を煽る予告編としての役割を十二分に果たす逸品ですよ。

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