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Feelmazumba / Agony Bag
失恋船長 ★★ (2021-07-05 17:07:15)
NWOBHM期にシングルをリリースした実績のあるグラムありパンクありメタルありのミクスチャー系バンドのフルアルバムなのだが、詳しいバイオはサッパリだし、調子こくとドエライ嘘を流布するので止めときます。
今作の成り立ちは分かりませんが、とにかくなんでもありのごった煮感が凄い。とくに③曲目などサバスとクィーンとキッスにより三つ巴のバトルロイヤルのような様相の曲も飛び出したりと懐が深い。
その反面、妙に明るいグラム系の曲もあるのだが、とにかく○○というジャンルに括るのが難しい音楽性である。また、アホっぽい空気を出しているが、楽曲はけしてノリで作られたものではなく緻密な作業を感じさせ、アホの振りが出来る賢い人たちだと言うのが伝わる。
シンガーもシアトリカルに歌いこなしも出来る器用さを生かしサックスからフルートまで担当するのだから面白い、バックを固める演者も幅広い音楽性をフォローする熟練揃いと、適切な紹介をされていたら広く認知されるようなアーティストだったのではないだろうか、人を喰ったようなサウンドもどこか憎めないし、聴き手の感性を試しているようで、その多様性のあるサウンドは知的好奇心をくすぐるものです。
個人的には主食にあるようなジャンルではないが、映画のサントラのような要素も盛り込みロックオペラ的なスタンスで楽しませてくれる一枚ではある。それと同時に何屋さんなのか伝えづらい音楽でもある。
摩訶不思議な世界観を覗いてみたマニアにはうってつけでしょうね。好みに合わせて飛ばしながら聴くのもありでしょう。

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