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Choir of Horrors / MESSIAH
kamiko! ★★★ (2021-02-23 00:17:52)
スイス産スラッシュメタル1991年作
「Extreme Cold Weather(1987年)」と比べると、演奏が整然とし、中音域以上を強調したギターから、より聴き易い音質に変化している。
この変化は悪くない。が、MESSIAH特有の個性が若干薄まった感がある。とはいえ、独特なリフ構成や突発的なテンポチェンジといった
固有のサウンドは失われていない。むしろ、録音状態が向上し、過去作で感じられる粗雑・未完成感が払拭されたと感じさせる。
しかし、個人的には、MESSIAHの盤ではお気に入り度は低い。磨かれていないダイヤ原石的な「Extreme Cold Weather(1987年)」が持つ
未完成ながらも特殊な音質で構築される音楽性からの喪失感の方が大きい。また、クオリティ的に完成形を見たと感じさせるRotten Perish(1992年)への
過渡期を思わせる作品であり、前作と次作のクオリティの高さの狭間にある感じだ。それでも、完成度は高い。
ホッキョクグマイメージが消えたこの盤から、本来バンド名から想起される世界観(Messiah=救世主)がより強く感じられる。
Choir of Horrorsの教会イメージ、Lycantropus Erectus(恐らく狼男)、Münchhausen Syndrom(自傷行為を伴う精神疾患)などの曲想が
魅力的で、まさに救世主メサイアがその独創的な世界に導いてくれるのだ。
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