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Polarity / HELLOISE
失恋船長 ★★★ (2020-11-27 17:41:55)
オリジナルは1986年、大手のWARNER BROSからのリリースですよ。デビュー作は割とガチムチのパワーメタルに複雑な展開を持ち込む硬派なバンドだったが、今作は一転してメロディアス度が増量、真摯に向き合うメタル道からは外れてはいないが、感触は明らかに違うものになった。
しかし、このスタイルは日本人には大いに受けるものであろう。例えるなら王道HM/HRスタイルに、ハロウィーンのような親しみやすいメロディを導入、高揚感を高める疾走感と口ずさめるメロディ、子供から大人まで楽しめるバランス感覚を持っている。個人的には、ハロウィーンの幼い感じがどうにも苦手だが、このバンドは、そういう子供ぽさがないのでメジャー感とマニアックなメタルサウンドを上手くミックスして機能させている。
テクニックも表現方法も充実、欧州風味満点のメロディと重量感も損なわないキャッチネスさ、瑞々しいと感じさせる躍動感もあり、正統性の強いHM/HRをお探しの方には、是非とも聴いて欲しい一枚ですね。

余談ですが、このアルバムにはちょっとした思い出があります。学生時代の友人が、良いアルバムあるぞと仲間に紹介、みんな楽しんだのに、その後、金持ちのボンボンに家にあった商業誌のレビューを見て態度を一変、ワタクシは、ボンボンが大嫌いなので、極力顔出さないので、その場にいなかったのだが、その様に友人は落胆したと言う。

友人『○○ちゃんお前はどう思う』
ワタクシ『雑誌のレビューを読んだくらいで突然いいものがイマイチにはならんよ』
友人『そうだよなぁ、あの場所にいたら自分がおかしいのかと思うほど皆態度を変えたぞ』
ワタクシ『だから俺はボンボンの家に行かない、あいつ雑誌の切り抜きだからな、自分の意見がないんだよ』
友人『そうだなぁ、俺もあんまりいかないわ、でもアイツ金あるし、レコードいっぱいもっているからなぁ』

後日、そのレビューを読ましていただきましたが、詳しい内容は流石に覚えていないが、要するに歌は上手いが曲が印象に残らない、ときめかないみたいな評論でした。
あの時はワタクシは友人に断言しました、世の中体制に寄せていくのが一番楽だ。そして雑誌に全乗っかりすれば間違いは起きないとね。ヒットチャートとは無縁と思っていたメタルの世界。ある意味、専門誌が少ないので、一番タチの悪い連中が多いのかもしれません。
このアルバムにはそんな思い出が詰まっています。

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