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In Search of Sanity / ONSLAUGHT
火薬バカ一代 ★★ (2006-12-08 22:53:00)
歌える新Voスティーヴ・グリメットを迎えて、'89年に発表された3rdアルバム。
いや、化けたなぁ。前作の時点でその予兆はあったが、今回は更に曲調がドラマチック&メロディアス化。
ツインGの絡みはより一層煽情度を増して・・・と、とにかく「聴かせる」姿勢を全面展開。
これを可能にしたのが、パワーと表現力を兼ね備えたスティーヴ・グリメットのVo。何しろ12分以上にも及ぶ
パワー・バラードの大作⑦を、全くダレさせることなく聴かせきってしまうのだから、
その技量は半端じゃない。やっぱりシンガーってのは顔じゃないなぁ。(失礼)
メロディ重視のスタイルに変化したからといって、軟弱になってしまったなんて事もなく、
Gアルペジオの使い方が印象的な②、強烈なリフの刻みと、思わず一緒に叫びたくなるサビを持つ③④、
劇的なツイン・リードが聴ける⑧といったスピード・チューンには、如何にも英国産といった感じの堂々たる貫禄が漂う。
これはサウンド・プロダクションの向上で、楽曲に重量感が加わったことも大きいのかな?
また、AC/DCの名曲を完全に自分のものにしてカヴァーしている⑤も秀逸!
最早スラッシュ・メタルと言い切るには躊躇を覚える作風ながら、そんな事はどうでもよくなる程の高い完成度を誇る名盤。

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