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Bury the Pain / XENTRIX
kamiko! ★★ (2020-04-23 22:29:49)
80年代後半スラッシュメタル全盛期頃、欧州産でありながらベイエリアスラッシュ的なバンドが多く出てきたが
そんなバンドの1つがXentrix。このバンドは英国出身。
当時のメタル誌でも殆ど見かけた記憶がなく、知名度は相当低かったはず。
Thrash The Wall (1990年作)という欧州スラッシュメタルバンドのオムニバス盤があるのですが
(HelloweenやRunningWildあたりがこの盤に収録されているのが少々笑えるが)
当時の欧州産スラッシュメタルシーンを感じることのできる好盤でXentrixの曲が収録されている。
このオムニバス盤は当時周囲のバンドマンの間でも結構話題になったし、ここから辿っていったスラッシャーはいたんじゃないかと思う。
このバンドも脱スラッシュの風潮の煽りを食らったのか、初期のベイエリアスラッシュ的な魅力が薄れていった感がある。
3rdは好盤ではあるものの、もはや脱スラッシュの結果、こうなりました的な楽曲群で、従来の魅力が半減という印象は否めない。
このバンドの特色としては、ツインギターで聴かせる硬派な楽曲群、初期作品ほどベイエリアスラッシュ色が強く結構カッコいい音なんですが
微妙なバンドロゴやあまりカッコよくないジャケから、真面目な音楽性に反してB級イメージがつきまとい・・・
ボクにとっては、スラッシュ全盛期に陰ながら存在したB級スラッシャーの名を拝するA級に限りなく近いバンド、だった。
そんなXentrixが23年ぶりの新作というので、果たしてどんなサウンドなのかかなり期待したワケですが
まず、ヴォーカルが太くなって全体的な印象が変わっている。アレ?というのが最初の感想。どうやらヴォーカルはチェンジしているようだ。
そこは引っかかるところだったが、ツインギターで聴かせるタイプのベイエリアスラッシュ色のスラッシュメタルを真面目にやっており
Xentrixはこうあるべき、という音楽性に納得。そして、ジャケがかなりダサいのがいい。
墓場まで持っていきたいほどの名盤・・とまではいかないが、当時の欧州産スラッシュの香りが蘇る好盤だ。

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