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Sessions:#1 American Thrash / CRISIX
火薬バカ一代 ★★★ (2020-03-16 00:55:53)
昨年JAPANESE ASSAULT FEST 19において初来日公演を成功裏に終わらせ、更にそれに合わせて1stと2ndアルバムの国内盤緊急リリースが実現する等、ここにきて俄然注目が集まっている(…と、いいなぁ)スペインの若手スラッシャーの有望株CRISIXが、’19年に発表したカヴァー曲集。こっちも国内盤出してくれればいいのに。
若手つっても既にスタジオ盤4枚を発表して中堅バンドのキャリアを築きつつある連中で、となるとぼちぼちメンバーが「俺達、実はこんな意外な音楽からも影響受けてるんだぜ」とか「スラッシュ・メタルばかり聴いていないで、もっと色々なジャンルを聴こうぜ?」とか言い出しそうなものですが、本作収録曲のチョイス――①VIOLENCE、②NUCLEAR ASSAULT、③EVILDEAD、④FORBIDDEN、⑤EXODUS、⑥ANTHRAX、⑦TESTAMENT、⑧DEMOLITION HAMMER――を見る限り、彼らにその心配は無用な模様。
カヴァー対象は全てスラッシュ・メタル・バンド。(表題が物語る通り)例外なくアメリカ出身なのもCRISIXの影響源が伺えて興味深いという。誰もが知る有名曲ではないけれど、さりとてマニアック過ぎもしない選曲センスからは、スラッシャー同士が酒飲みながら「あれって良い曲だったよな」「あの曲も最高!」と思いつくまま列挙していったような気負いのなさが感じられ、親近感が湧くというもの。
アレンジは完コピが基本であり、本編にビックリするような仕掛けも見当たりませんが、そうしたストレートな作りからもCRISIXがカヴァー対象へ捧げるリスペクトと、スラッシュ・メタルというジャンルに対する深い愛情が読み取れるようで和める1枚ではないかと。第2弾もお待ち申し上げております。

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