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Astonishment / ASTONISHMENT
火薬バカ一代 ★★ (2019-08-10 23:24:14)
後にARK STORMでも行動を共にすることとなる太田カツ(G)と今西洋明(Vo)が中心となって結成したバンド、ASTONISHMENT(前身であるPSYCHO STORM時代には木本高伸(B)や堀江睦夫(Ds)も在籍)が'94年にレコーディングしていたデモテープを、MANDRAKE ROOT が'00年にCD化。この頃のMADRAKE ROOTは太田カツに限らず、TERRA ROSA、梶山章、CONCERTO MOON等々、色々なアーティストのデモ音源で商売していたなぁ、と。まぁそれはともかく。
帯には「早過ぎたメロディック・パワー・メタル」と記されているものの、アグレッシブな音楽性に「メロディック」な要素は薄め。あとネオ・クラシカル色も皆無で、どちからと言えば90年代型ヘヴィ・ミュージックのエッセンスが塗された殺伐としたパワー・メタルを実践しています。太田のGプレイにしても十分テクニカルではあるものの、構築美以上に勢い重視のスタイル。また元がデモだけに音質も相当にラフいのですが、流麗なメロディを聴かせるよりも、毛羽立ったリフ&リズムで殴りに来るこのササクレたサウンドには、今西の鼓膜に突き刺さる荒々しい歌唱含めて、案外マッチしているのではないかと。特にアップテンポのOPナンバー①の迫力とか、楽器陣の見せ場を配し、展開多めで突き進む③等はなかなかのカッコ良さですよ。
アルバム・サイズで聴くには少々フックと潤いに欠ける作風なのですが、全5曲で20分ちょいという胃もたれを起こさない丁度いいボリュームにも助けられ、最後まで一気に楽しめる1枚となっています。

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