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Clandestine / ENTOMBED
火薬バカ一代 ★★★ (2019-08-06 01:12:39)
北欧デス・メタルを語る上で欠かすことの出来ない重要バンドであり、後にTHE HELLACOPTERSでブレイクするニッケ・アンダーソンがVoとDsを兼任していたことで知られる5人組が、’92年にEARACH RECORDSから発表した2ndアルバム。日本盤はご存知トイズ・ファクトリーからのリリースで、邦題は『密葬』でした。
作を重ね作風の幅を広げていった彼らですが、ここで炸裂するのは暗鬱な歌詞を重低音で咆哮するVoからダウン・チューニングされた楽器陣による無慈悲な突貫まで、基本に忠実なデス・メタル・サウンド。プロデュースはトーマス・スコグスベリが担当し、ENTOMEDやDISMEMBERらによって生み出されたとされる、チリチリジリジリと高音で刻まれるGリフ等、スウェディッシュ・デスの代名詞というべき音作りも既に完成を見ています。また地の底から湧き上がるようなVoは正統派のデス声である一方、リード楽器の役目も果たすドラムの抜けの良い暴れっぷりのお陰か、ドロリとした粘着性や重苦しさは然程でもなく、そこはかとなく劇的な⑦、キレキレなリフ&リズムが疾駆する⑧を始め、2ビート主体で楽曲が走り抜ける際にはスラッシュ・メタルに通じる爽快さが感じられるのも好ましい。
タイトな演奏、爆発的疾走パートに荒涼としたドラマ性を醸し出すヘヴィ・パートまで、緩急を効かせたダイナミックな楽曲構築術、そしてダン・シーグレイヴの手による荘厳なアートワークの世界観を踏襲したかのようなダークな収録曲の数々etc…。従来のキワモノ扱いにキッパリとSAY NO!な、ENTOMED初期の代表作にして、急速に人気を拡大しつつあった北欧デス・メタル・シーン勃興期に作り出された傑作の一つ。
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