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Shake Your Soul / BATON ROUGE
火薬バカ一代 ★★★ (2019-05-21 00:23:02)
ルイジアナ州ニューオーリンズにて結成され、LAを拠点に活動していた5人組BATON ROUGEの'90年発表のデビュー作。
2nd(名盤)と3rd(悪くない)は手元にあるものの、この1stは「不気味なキューピー人形」といった趣きのジャケットの印象が悪過ぎて、リリース当時購入をスルーしてしまっていました。最近になって運良く国内盤を入手する機会に恵まれたのですが、多くのHR/HMファンが「隠れた名盤」と太鼓判を押すその完成度の高さに、改めて唸らされた次第。
デビューに向けてバンドが書き上げた100曲に及ぶ楽曲の中から、アルバム収録曲12曲を選りすぐり、腕利きソングライター/プロデューサーとして知られるジャック・ポンティとの共同作業でそれらを更にブラッシュアップしていく…というレコーディング・プロセスを経ているだけあって、大陸産ポップ・メタルらしい明るいノリと威勢の良さ、体を揺さぶるグルーヴ、合唱を誘発するキャッチーなコーラスを伴いつつ、メロディに強力なフックが効きまくった収録楽曲のクオリティの高さは無類。
本作には、エネルギッシュにOPを飾る①、発表時期が80年代だったなら間違いなくヒット・チャートを賑わしていたであろうバラード③、ダイナミックな高揚感に溢れた⑦、躍動する⑨等、現在では実力派シンガーとして名を成すケリー・キーリングの若き日の熱唱が映える名曲/佳曲が目白押し。中でも個人的に印象深いのが名曲⑧で、全体的にブライトな感触の本編にあって、この物悲しげなメロハー・チューンのインパクトは際立っていますよ。
長らく廃盤のまま放置されている国内盤のリマスター再発をお願いしたくなる名盤であります。

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