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A ROSE BY ANY OTHER NAME / BITCH
火薬バカ一代 ★★★ (2019-01-27 22:55:28)
ベッツィ(Vo)率いる4人組、その名もBITCH(直球勝負な名前だなぁ)が'89年に発表した、新曲、未発表曲、既発曲のバージョン違い等から構成される6曲入りEP。BITCHの作品で日本盤が発売されたのは本作だけか?
ボンデージ衣装に身を包んだベッツィ嬢のSMの女王様感漂う出で立ちや、今だったら確実にポリコレ案件になりそうな、ショーつうか最早「プレイ」っぽい?過激で卑猥なライブ・パフォーマンス――バンド曰くアリス・クーパーのコンサートにヒントを得たのだとか――が評判を呼んだといった話を聞くと、派手さだけで中身からっぽの色物バンドと思われるかもしれませんが、音の方だって実にパワフル。
「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」と煽る三原じゅん子の声が聞こえてきそうなベッツィ嬢のスケ番Voに甘ったれた部分はなく、鋭いGリフの刻みや地鳴りの如きリズムの疾走感は、時にパワー/スラッシュ・メタルばりのアグレッションを放ちます。考えてみればブライアン・スラゲルが最初に契約を交わしたバンドであり、METAL BLADE RECORDSの名物コンピ盤『METAL MASSACCRE』第一弾ではMETALLICAを始めとする面々と堂々肩を並べていたわけですから、そりゃ見てくれだけのバンドなわけがない。怒涛の如く突進するスピード・ナンバー③や、BITCHの代表曲であるオラオラ感溢れる⑥のような楽曲の気合の入りようは、先入観で舐めて掛かると逆に叩きのめされかねないカッコ良さですよ。これがBITCHの最終作とは残念至極。(バンドは正式には解散しておらず、今でもツアーを行っているようですが)

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