この曲を聴け!
Gravity / BULLET FOR MY VALENTINE
帰ってきたクーカイ ★★ (2018-08-19 18:19:50)
例えばU2でいうと『ACHTUNG BABY』に位置づけられる作品かな。あ、でもこのバンドの場合『TEMPER TEMPER』で一度実験しているので、『POP』に位置づけても良いかもしれない。
私はバンドが実験・冒険している場合、余程出来が悪くないと基本的には肯定的に評価するクセがあるのだが、本作は善戦していると思う。『TEMPER TEMPER』はなんだか納まりが良すぎて、こじんまりとした印象があったので、当時思ったままに書いてこのサイトに載せた。『TEMPER TEMPER』と比較すると本作は間口を広げ、手法を深化させ、それでいてこのバンドが元から持っているメランコリックなメロディは殺さずということで、かなり頑張った。そのことは大きく評価したい。
ただ。いかんせん地味。たびたびU2を引き合いに出すのは、このバンドに対してフェアじゃないのだが、U2は『ACHTUNG BABY』で『THE JOSHUA TREE』から手法をガラリと変えても(単なる個人的な好みだが)、「until the END of the WORLD」や「even BETTER than the REAL THING」などの名曲を提示していた。しかし本作はアルバムを丸ごと聴くと「うん。なるほど」となるのだが、“この一曲”がない。
ここは“この一曲”が是非とも欲しかったな。と思うわけなんすよ。
惜しい。
→同意