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Do the Dirty / TOKYO YANKEES
火薬バカ一代 ★★ (2018-06-10 22:44:18)
Voの梅村総一郎(故人)がEXTASY RECORDSの副社長だったりYOSHIKIの個人マネージャーだったりと、Xに関わりの深い弟分バンドとして知られた4人組が、'91年に発表した6曲入りデビューEP。
メンバーのケバケバしいビジュアルと、草野球チームか北関東の暴走族かというバンド名に引いてしまい、当時はまるで興味をそそられずにいたのですが、クラスメイトのメタル好きが「カッコイイから一度聴いてみなって」と薦めてくれたのを切っ掛けに本作を購入。したらば確かに、咆哮型Vo、鋭利なGリフ、ドカスカ土煙蹴立てて突っ走るリズムとが一丸となって迫り来るパワー・サウンドが、こっちのツマラナイ偏見をブッ飛ばす迫力を誇っていて、聴かず嫌いはいかんなぁと襟を正されてしまった次第。
インディーズ制作ゆえ音質はペラペラ、メロディに無頓着に吠え立てるVoの歌唱スタイルも好悪が分かれるところかと思われます。しかしVENOMのクロノスやTANKのアルジー・ワード、日本だったらSACRIFICE(現SOLITUDE)の杉内哲のパフォーマンスに歌心を感じ取れる御仁なら問題なく許容できるレベルですし、何より豪快な突貫精神の中から木目細やかなメロディ・センスが顔を覗かせる①③や、ACCEPTの“FAST AS A SHARK”を思わせるスピード・メタル・ソング④といった楽曲を、パワー/スラッシュ・メタル愛好家がスルーしてしまうのは大いなる損失ですよ!
…とか言いつつ、このバンドの次作以降に手を出さぬまま現在へと至ってしまった我が身を省みながら、本感想文を締め括らせて頂きます。
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