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Flow / CONCEPTION
火薬バカ一代 ★★ (2018-06-03 23:52:10)
ノルウェーのCONCEPTIONの最終作となった、'97年発表の4thアルバム。
ロイ・S・カーン(Vo)の艶やかな歌唱と、トゥーレ・オストビー(G)の変幻自在のGプレイを軸に、ジャーマン・パワー・メタル勢からの影響&北欧メタルらしい透明感を湛えるメロディをトッピングしたドラマティックなサウンドを聴かせてくれた初期の頃から、作を重ねる毎に今時メタル(といっても'97年当時の話)要素も拡充。空間を活かした揺らめくヘヴィネスやグルーヴ、エフェクト類、ダンサンブルなアレンジの数々が投入された本作では、モダンでプログレッシブなHM路線へと完全にシフト・チェンジを済ませています。
正直、当時は「どんどん地味になっていくなぁ」とあまり感心した覚えがなかったのですが、凝ったリズムを織り込んでテンポ良く駆け抜ける④、妖しくも神秘的なロイの熱唱が映えるバラード⑤、ストリングスをフィーチュアした⑧、憂いを湛えたメロディが緊迫感を湛えて展開していくCONCEPTIONならではの旨みに満ちた⑨といった、北欧の冷ややかな霧にしっとりと包み込まれているかの如き感覚に陥る楽曲には、やはり心打たれるもの有り。
何より、CONCEPTION解散後にロイが加入したKAMELOTが世界的な人気バンドへと羽ばたいた今、改めて本作を聴き直すと、ここで繰り広げられるミステリアスでモダンなプログレ・メタル・サウンドは、間違いなく現在へと至るKAMELOTに多大なインスピレーションを与えたことが伺え、より一層興味深く聴くことが出来るという。
CONCEPTION入門盤としては1stや2ndアルバムをお薦めさせて頂きますが、KAMELOTファンなら本作も押さえておいて損はない筈。

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