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Up / LEROUX
失恋船長 ★★★ (2018-05-15 14:04:55)
ファーギー・フレデリクソン在籍のアルバム『So Fired Up』を聴き、すかっかりお気に入りのバンドへとなるのですが、それ以前の音源にも触れたくトライ。人伝えにかつてはLouisiana's Le Rouxと名乗ってたんだから、南部の泥臭いサザンロックやってんじゃないのと教えられる。確かにそういうイメージはバンド名から想起されるのですが、ここは百聞は一見にしかずです。
ド頭からポップで軽やかなクオリティの高いロックサウンドで魅了、多彩な鍵盤プレイも隠し味に、本格的なロックサウンドで勝負。黒っぽいフィーリングは土地柄もあるだろうが、粘りのあるグルーブやギターも曲調に合わせ調整出来る卓越さもあり、単なる商業目的のロックバンドとは一線を画す実力派のバンドサウンドで勝負出来るグループだ。
どの曲もコーラスハーモニーを生かし、耳馴染みの良い大衆性を持たせているが、根幹にあるのはダイナミックなロックサウンドだ。それらが明確な意図を持って自己主張する事で極上のポジティブサウンドへと昇華しているのが最大の聴きどころだろう。
感触のよい聴きやすさ、玄人をも満足させる力強いアンサンブルの旨味、哀愁を帯びたメロディと対極にある大らかなアメリカンロック、それらが見事に融合しているのが最大の聴きどころだろう。それを演出するのがエモーショナルな歌声とギターの音質にあるのが肝。その存在感の強さがライトさを寄り切り、より骨太な本格派のロックへと仕上げている。
後年の洗練度とは違う、バンド本来の旨味はコチラで味わえるのだろう。こんな優れた作品が国内盤の再発もなく埋もれているのは残念ですね。
AOR調のロックナンバーよりもハードなロックサウンドが根幹。このバンドの旨味は、そんな安いもんではい、やはり百聞は一見にでしたね。いい意味で洗練され過ぎていないのが最高にカッコいい。この重さが丁度よい。
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