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Tokyo Motor Fist / TOKYO MOTOR FIST
火薬バカ一代 ★★★ (2018-05-01 23:46:31)
開店休業中のDANGER DANGERの空き時間を利用して、ブルーノ・ラベル(B)は元メンバーのポール・レインらとTHE DEFIANTSを立ち上げ、一方フロントマンのテッド・ポーリー(Vo)はTRIXTERのスティーヴ・ブラウン(G)をパートナーに、FRONTIER RECORDSのバックアップのもとTOKYO MOTOR FISTを結成。'16年にこの1stアルバムを発表しました。(リズム隊はRAINBOWやBLUE OYSTER CULT他の活動で知られるグレッグ・スミス(B)とチャック・バーギ(Ds)が参加)
先行して聴いたTHE DEFIANTSのアルバムは大変素晴らしい出来栄えでしたが、こっちもクオリティでは一歩も引けを取りません。1曲目のイントロにマカロニ・ウェスタンを名曲を配する等、全体的に哀愁味が強く出ていたTHE DEFIANTSに対し、本作はカラッと明るく爽快、時に豪快なグルーヴを身に纏って躍動するアメリカン・メロディアスHRサウンドが持ち味。収録曲も、秀逸なサビメロを始めフック満載で贈るOPナンバー①、歌うGリフが印象的な③、ハーモニーが美しい④、吹き抜ける微風の如く爽やかな⑤、乾いた哀愁漂うバラード⑦、それに高揚感を湛えてノリノリに疾走する②⑥⑪等、どれもこれも始まった途端にLAの雲一つない青空が眼前に広がるような、爽快なロック・チューンばかりが小気味よく繰り出されてきます。帯の売り文句《全曲捨て曲なしの傑作》は伊達じゃない、と。
その完成度の高さに大いに感心させられると共に、本作を聴くと、これまでスルーして来てしまっていたスティーヴ・ブラウンが在籍するTRIXTERのカタログにも一気に興味が湧いてきますね。こんなに良い曲を書ける人材だったとは…。

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