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火薬バカ一代 ★★★ (2018-03-04 23:09:47)
BON JOVI参加前のリッチー・サンボラ(G)とアレック・ジョン・サッチ(B)や、後にPROPHETでデビューを飾るディーン・ファザーノ(Vo)らが在籍していた幻のスーパー・バンドが、’82年に唯一残した6曲入りEP。
インディーズ流通で僅かな枚数しかプレスされなかったため、世界中のマニアが血眼でオリジナル盤争奪戦を繰り広げた作品でしたが、ここ日本を筆頭に再発ブームが盛り上がった90年代半ばにCD化が実現。その際には、EP収録曲⑤~⑪の他に、ディーン以外は異なる面子でレコーディングされている未発表曲①~④、元々は彼のソロ・アルバム用の楽曲だったという⑫~⑮がボーナス・トラックとして追加収録。しかもそこには御大リッチー・ブラックモアが参加している音源が混じっているとの噂がまことしやかに囁かれていたりするという。(この真偽に関しては今調べてもよう分からんまま。④とかそれっぽい?)
そんな本作の目玉はやはりオリジナルEP収録曲⑤~⑪。ここで聴かれるちょっぴりアメリカン・プログレ・ハードの匂いも漂わせたメロディアスHRサウンドは、後世に残るような名曲は見当たらずとも、PROPHETにも通じる作風は十分に魅力的。バラード⑪のGソロでは早くもリッチーの才能の煌めきを確認することもできますし、また初期BON JOVI風の①や、本編のドラマティックに締め括る⑮といった追加収録曲も、単なる本編の埋め草に留まらぬ存在感を発揮してアルバムのクオリティ向上に貢献してくれています。
大きな成功を収められずとも優れた楽曲を数多く残し、'09年に病によりこの世を去ったディーン・ファザーノというミュージシャンの80年代の活動の軌跡を辿るベスト盤としても重宝する1枚ではないかと。

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