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Love Catastroph / OUTLOUD
火薬バカ一代 ★★★ (2017-05-16 23:17:34)
FIREWINDのKey奏者として、また多くのHR/HMバンド作品へのゲスト参加や、ソロ・アーティストとしての活動等で知られるギリシャ人ミュージシャン、ボブ・カティオニスが、自らの教え子でもあったギタリスト、トニー・キャッシュの才能を世に知らしめるべく立ち上げたバンドの2ndアルバム(’11年)。
一足先に‘14年発表の3rd『LET’S GET SERIOUS』を購入し、そこに託されていたメロディックHRサウンドのクオリティの高さに感激(でも実はトニー・キャッシュ脱退済みという)。慌てて遡って本作も聴いてみたわけですが、OPナンバー①はまあまあレベル。「あれ?期待した程じゃないかも?」と早合点しそうになりましたが、2曲目以降は哀愁とキャッチネスが絶妙にブレンドされたメロディックHRチューンが連続。特に、ツインGがハモりながら奏でるメロディの哀愁っぷりがPRAYING MANTISを彷彿とさせる②、エネルギッシュな疾走ナンバー③、メロディアスに歌うGとコーラスが印象的な④、そして重厚なKeyリフとテクニカルなリードGをフィーチュアした本編のハイライト・ナンバー⑤へと雪崩れ込んでいく、アルバム前半の隙のない流れは全く以てお見事。
ここまでの流れが圧巻過ぎるせいで、バラード⑥以降はやや「一休み感」も漂うものの、アルバム表題曲⑩にて溌剌と締め括られるアルバム後半戦だって決して退屈なわけではなく、その水準は並のバンドを大きく凌駕しています。
『LET’S~』を気に入った方なら本作も押さえておくことをお薦めしますし、逆にこっちを気に入ったならば次作も押さえておいて損なし。
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