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Tonight Belong to the Young / PRETTY BOY FLOYD
失恋船長 ★★★ (2016-08-31 13:36:23)
もとは1991年に録音されていたデモ音源の製品化。まさに1stで聴けた毒々しいスリージーなバットボーイズロックというのを、そのまんま引き継いでおり、スティーブ・サマーズのニッキー・シックス譲りの喉をこするように歌うセクシーヴォイスにKISS並みのコマーシャル性の高い楽曲の相性は、モロにあの時代のバブリーなバンド群を想起させられるモノで、バンドが醸し出す青春時代に巻き起こる刹那な危うさと、おセンチで甘口なメロディが醸し出す、チープで胡散臭いが中毒性の高い楽曲が目白押し、嫌いに人にとっては3安い青春映画をみせられたようなガッカリ感はハンパないでしょうが(まさにベストキッド3)、派手なルックスがイメージさせる通りのシンプルでキャッチーな楽曲は、モトリーとか聴いてきた世代として避けては通れません。演奏も緩いし、個性不足にイメージ先行と、ダメな個所をあげつらうのは簡単なんですが、華やかでバラエティに富んだ楽曲はどれも魅力的に映り、なぜリリースする事無く解散したのか気になる程、彼ららしいクオリティを携えており、お蔵入りになったのが悔やまれる一品ですね。大人になりそれなりの収入を得ても、やはりレトルトカレーが食べたくなるし、あえてカップ麺の焼きそばを喰いたい衝動に駆られます、添加物に科学の力が入り過ぎたものですが、忘れないなんですよね。体に悪いと分かっていてもね、そんな中毒性が今作には脈々と流れております。

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