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Play Dirty / GIRLSCHOOL
火薬バカ一代 ★★★ (2016-08-07 09:04:05)
ケリー・ジョンソン(G)在籍時代、最後の作品となった’83年発表の4thアルバム。
GIRLSCHOOLと言えば「MOTORHEADの妹分」との評判と、それを裏付けるかの如き破天荒でパンキッシュな初期作のサウンドが強烈なインパクトを放っていたので、初めて本作を聴いた時は、のっけから大胆にKeyを取り入れてハーモニーも増量。ミッドテンポの楽曲を中心に、DEF LEPPARDばりに洗練された小奇麗なアレンジを身に纏うポップでメロディアスなサウンドの変化にビックリ仰天。思わず「マジっすか?」とジャケットで睨みを効かせる姐さん方の顔を二度見してしまいましたよ。まるで工業高校のスケ番が、女子高への転校を切っ掛けにしれっと普通の女の子デビューを飾ったのを目撃してしまった気分というか…。いや、勿論⑤や⑩のような疾走ナンバーも収められてはいるのですが、どっちも「アグレッシブ」というよりは「軽快」という表現の方がしっくりと来る塩梅で。
しかし初聴の衝撃から立ち直れば、後はケリーが伸びやかな歌唱を披露する①、哀愁湛えたGがよく歌う②⑦、アリーナ・ロック的キャッチネスが備わった③…と言った具合に、ガンガンズイズイと楽曲の出来の良さが沁み込んできます。T-REXのカヴァー④も楽しい仕上がりですし、高水準を維持した収録曲に捨て曲/埋め曲の類は見当たりません。
発表当時はセールス/批評両面において失敗作の烙印を押された1枚なれど、今聴けばメンバーが「気に入っている作品」と胸を張る理由も、アメリカ市場で健闘したという話も納得出来るというもの。GIRLSCHOOLがこれを演るか…という気持ちは良く分かるのですが、「悔しい、でも素晴らしい!」(ビクンビクン)な1枚。
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