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Bitches Brew / MILES DAVIS
うにぶ ★★ (2016-04-09 01:03:48)
『Round About Midnight』や『Kind of Blue』と並んで、マイルスの名盤として有名・・・ですが、前記2枚とは全くの別物です。
いわゆる「ジャズ」なるものを期待して聴くと、だいぶ趣が違います。エレクトリックでノイジーですが、銘菓ひよこさんのおっしゃるように、フュージョンやロックとも言い難い。ファンクの影響はあっても踊れない。
実際はファンクやロックのファン層にも受けて、よく売れたアルバムのようですが、わけわからんし、けっこうダルいというのが正直なところ。
とはいえ、まずジャケが素晴らしい。LPサイズで買って、飾りたい衝動に駆られます。タイトルとあいまって、どことなく淫靡で呪術的。この圧巻の音絵巻にぴったりで、そそられます。
そしてメンバー超豪華。ウェザー・リポートと、リターン・トゥ・フォーエヴァーと、マハヴィシュヌ・オーケストラはここから派生しています(フュージョンの大元締めみたい?)。
リズム隊大増強による混沌ポリリズムと刺激的なエレキ・サウンドにとんがったホーンの突き刺さり具合は独特で、わけわかんないなりに、大音量で聴くと気持ちいい。特にタイトル曲はゾクゾクします。
聴いていて普通にかっこいいのは、皆さん挙げられている「Spanish Key」です。けっこう盛り上がります。
正直、この前後のライヴ作品(『1969 Miles Festiva De Juan Pins』や『At Fillmore』や『Live Evil』)の方が断然ノリがよくて好きですが、電化マイルスの基準点的作品として、けっこう頻繁に手の伸びるアルバムです。

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