この曲を聴け! 

白金の夜明け / ももいろクローバーZ
夢想家・I ★★★ (2016-02-28 23:02:20)
3rd「AMARANTHUS」と同時リリースとなった4thアルバムです。
「AMARANTHUS」が「起きて見る夢」なのに対し、こちらは「寝て見る夢」がテーマ、全体的にファンタジー要素が強く、これまでのももクロには無かった落ち着いたタイプの曲が印象的です。
まどろみの中から、夢の世界がおぼろげに輪郭を現して来るようなアルバムの流れが秀逸。
個人的に興味深いと思うのは、 "夢の浮世に咲いてみな" "MOON PRIDE" "『Z』の誓い" の三曲が同じアルバムに入っている事ですね。
作品の枠を超えてももクロワールドに集結するこれらの楽曲は、アメコミ・ヒーローのクロスオーバーや東映まんが祭り(笑)みたいなスペシャル感満載!
「ももクロ、KISS、セーラームーン、ドラゴンボール、ヒーロー・ヒロイン夢の豪華共演!」といった感じで、言ってみればこれは「ももクロ版アベンジャーズ」ですよ(笑)。

二枚ともカラフルなイメージのアルバムですが、例えるなら
「AMARANTHUS」キャンバスに絵の具を塗っていく感じ、コントラストがくっきりとしていて力強い。
「白金の夜明け」光をスクリーンに映し出す感じ、柔らかくて透明感がある。
といった感じでしょうか。

双方とも独立したアルバムであり普通にPOPソングの集合体として聴けますが、互いに緩くリンクしていて、聴き手それぞれが散りばめられたメッセージをパズルのように組み合わせて、自分なりの解釈が出来る多面的な楽しみ方が出来るような構成になっており、とにかくよく考えて制作されているという印象です。

圧倒的な内容と完成度のアルバムですが、二枚とも聴いて感じたのはももクロのメンバーの "未完成" 感。
これは勿論悪い意味では無くて、小さくまとまっていない、まだまだ伸びしろが感じられるという事。
これでまた "次" が楽しみになりましたよ(笑)。

→同意