この曲を聴け! 

交響曲第5番ハ短調op.67(『運命』) / Orchestral Music / BEETHOVEN
うにぶ ★★★ (2016-02-28 21:17:39)
クラシックをこれから聴いてみようというメタラーやロック・ファンにとりあえず交響曲を薦めるとしたら、まずこのベートーヴェンの5番からだろうなと思います。
印象的な主題の繰り返しがリフ主体で展開されるメタル曲に通じ、疾走感や激しさもあり、総じてメロディもわかりやすい上にメタラーの好きな短調で、構成もかっちりしていて、何より長すぎない。
実にメタル耳に優しい作品です。その上、指揮者もオーケストラも演奏し慣れていて、よっぽどでなければ外れをつかむ危険がない。
私もこれまで何十種類か聴いても、拒否反応を覚えたのは1枚だけで、それも何回か聴けば受け入れられたので、誰の指揮で聴いてもそれなりに楽しめる曲だなーと思っています。冒頭だけ聴き比べても面白い作品です。
初めに聴くなら、やはり定番のカルロス・クライバー/ウィーン・フィルでしょうか。聴いていて、いささかも不満を覚えることがありません。激しさと美しさのバランスが絶妙。
聴いていてドキドキするのは、激しいけれど歌心にあふれたトスカニーニ/NBC響(特に第2楽章は大好き)と、アレンジが鮮烈(奇天烈?)で空を翔るようなジンマン/チューリッヒ・トーンハレ管(第4楽章はファンタスティック!)です。
ヘヴィでメタリックな演奏なら、カラヤン/ウィーン・フィル(’48年)が強烈。後のフィルハーモニア管やベルリン・フィルとの演奏もヘヴィですが、これには驚愕しました。ダイソーで100円+消費税で買えるところもお得。

→同意