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Live! Paris by Night / TRUST
火薬バカ一代 ★★★ (2016-02-07 22:19:04)
白熱のパリ公演の模様を収めた、'89年発表の実況録音盤。
それまでTRUSTについては「ニコ・マクブレインが在籍したバンド」「ANTHRAXが“ANTI-SOCIAL”をカヴァーした」程度の認識しかなかったのですが、アリーナ級の会場を埋め尽くす観衆の姿が捉えられたジャケットや、彼らがあげる大歓声を見聞きすれば、TRUSTがフランスの国民的人気バンドであった事実がすんなりと納得できました。
初っ端からメーター振り切った盛り上がりっぷりで「おフランス=メタル後進国」との偏見を根底から覆すパリっ子達の存在はまさしく本作の白眉。お陰で仏語の歌詞もMCも全く気になりませんし、何よりこういうステージの上と下で大々的にエネルギーの交歓が行われるライブ盤って大好物なんですよね、個人的に。脂の乗り切ったメンバーのパフォーマンスが、詰め掛けたファンの熱狂に煽られて更にドライヴしまくり、シンプルなタテノリ・ロックンロールがスタジオ盤で聴くよりも数倍カッコ良く、またエネルギッシュに迫り出して来ます。特に代表曲“ANTI-SOCIAL”において、「打てば響く」といった感じで繰り広げられる怒涛のコール&レスポンス合戦は圧巻。これ聴いてアガらないメタル者がおりましょうか。
「パリは燃えているか?」と問われたならば、「燃えまくりですよ!」と即答したくなる1枚。

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