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No Turning Back! / JACK STARR'S BURNING STARR
火薬バカ一代 ★★★ (2016-02-01 23:54:47)
米マイナー・メタル界の一番星、ジャック・スター(G)率いるJACK STARR'S BURNING STARが'86年に発表した2ndアルバム。
東南アジアの市場で売られてるSHRAPNEL系速弾きギタリストの海賊盤みたいなジャケットのバッタ臭には思わず脱力感誘われますが、ここに託されたストロングな正統派HMサウンドの説得力は間違いなく本物です。
RIOT来日公演時の影の薄さを覆す、マイク・ティレリのリキの入ったシャウトをフィーチュアし、VIRGIN STEELEリズム隊の力も借りてパワフルに突き進む本編は、力技一辺倒かと思わせておいて実際は、ジャックの盟友、デヴィッド・ディフェイズ(Key)が奏でるクラシカルな小曲を要所に挟み込む等、欧州HM由来のドラマティックな構成/演出を巧みに敷設。
音色も演奏スタイルも紡ぎ出すメロディも、強引且つ高圧的なジャック・スターのGプレイが評価の分かれ目として、発表当時BURRN!!誌では確か40点台を叩き出していましたが、いやいやいや。SHRAPNEL系プレイヤーのようなスマートさ/華麗さとは一切無縁ながらも、変に気取ることなく、メタル・ハートにズドンと突き刺さるメロディを直球で投げ込む、この人の熱いGプレイを個人的には断固支持。②のGリフのカッコ良さ、④のGソロのグッと来る組み立てや、ラスト・ナンバー⑨のエンディング・パートの入魂振りは、いつ何時聴いても身の内に燃え盛るメタル魂に火をくべられる思いですよ。
アメリカン・パワー/ヘヴィ・メタル好きなら一度は聴いておいて損のない力作。
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