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Living in Fear / TEMPEST
杉本 剛 ★★ (2009-02-13 00:18:00)
1974年リリースのセカンド・アルバム。一時的に5人編成となった後ポール・ウィリアムスとアラン・ホールズワースが脱退し、3人編成となって制作された。結果的には当初ジョン・ハイズマンが画策していた少人数ユニットを、最少人数で実現した形だ。前作で前面に出ていた2人に代わり、オリー・ハルソールがヴォーカリストとギタリストを兼任したことで、よりストレートで乾いたロック・サウンドへと様変わりしている。前作のようなやや重苦しい雰囲気はなく、むしろライトでノリのよさが心地よいハード・ロックという印象だ。元タイム・ボックス、パトウーという経歴を持つサウスポー・ギタリストのハルソールは、知名度こそ低いがホールズワースに全く引けをとらないテクニシャンで、時に粘り気のあるフレーズと強めのピッキングが特徴だ。またソウルフルなヴォーカルが、ベースのマーク・クラークの音域の高い声と対照的で、2人の掛け合いが面白い。少人数となったことで、ハイズマンの手数の多いドラムも効果的だ。バンドは結局2枚のアルバムを残し解散してしまうが、何れも素晴らしいアルバムであり(どちらが好みかは意見が分かれるところだが)ブリティッシュ・ロックの大いなる遺産であることは間違いない。
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