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Nightmare Theatre / EXORCIST
火薬バカ一代 ★★★ (2015-09-21 22:21:59)
突如HR/HMシーンに現れた、謎の(というか、そもそも誰も正体を知りたがらなかった)覆面スラッシャー、EXORCISIT。ジャケットのインパクトも強烈な本作は、彼らが'86年にCOBRA RECORDSに残した唯一作で、スラッシュ愛好家が「EXORCISTは実はVIRGIN STEELEの変名バンドだったのです!!」と、いくら!!マークを多用して熱弁を振るっても、堅気のメタル・ファンからは「それがどうした」ってな醒めた(至極ごもっともな)反応しか返ってこなくてしょんぼりする1枚でもあります。
尚、マスクの下の正体はVIRGIN STEELEですが本編にエピック・メタル的要素は皆無。ラフなプロダクションに、メロディ無視でダーティに吐き捨てるダミアン・ラス(デヴィッド・ディフェイズ)のVo、チリチリとした音色でササクレたリフを刻み、狂ったようにソロを弾き倒すG、押して押して押しまくるリズム隊・・・と、徹頭徹尾、アングラ感満載のスラッシュ・サウンドを実践しています。
但し、不気味なSEやインスト曲等を曲間に配置して、見世物小屋的いかがわしさというか、ホラー映画ライクな雰囲気を演出してみせる手腕には、(方向性は異なるものの)VIRGIN STEELEに通じる「大仰さ」に対する拘りが感じられなくもないかな?と。
昭和のSLIPKNOT・・・と言ったら明らかに褒め過ぎですが、個人的には結構お気に入りの1枚。切り立ったGリフが荒々しく突進する③や、スピード・メタリックな⑫とか、かなりカッコイイ出来栄えですし、確か収録曲の幾つかは後にVIRGIN STEELEのアルバムでもリメイクされた筈。

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