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Thunder and Steel down Under - a Tribute to Riot / V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS
失恋船長 ★★★ (2015-06-03 16:13:02)
ポーランドのCRYSTAL VIPERのシンガーであるマルタ・ガブリエルの旦那様が主催するSkol RecordsからリリースされたRIOTのトリビュートアルバム。「Immortal Soul」から劇走ナンバーの「Riot」に「Nightbreaker」から「Soldier」以外は「Rock City」から「Thundersteel」までの選曲となる14曲入り。正直半分くらいは知らないバンドであり、アレンジに対する恐怖心はありましたが、勇者の殉職に報いるはなむけの一枚として、また過去にANVILに我らがMETALUCIFERのトリビュートをリリースしている実績を踏まえ購入を決意、結論から言えば、RIOTがいかに良質な曲を世に送り出していたかを如実に物語る一枚でした。AXEL RUDI PELLやRough Silkなどの仕事で知られるキーボーディスト、フェルディ・ドルンバーグの狂おしいピアノとギターで始まる大胆なアレンジが加えらインストナンバーに変貌した「Soldier」で幕が開け、既発音源だとは思いますがAxel Rudi Pellの「Warrior」と続き以降は大小あれどほぼ、原曲のイメージを損なわないアレンジの楽曲が続き、原曲への賛辞を忘れない一枚へと仕上がっています。さらには③ではベテランUS産パワーメタルバンドのATTACKERが熱の籠ったプレイを披露、④などは「Nightbreaker」風だし、Skol Records所属の女性シンガースティシー・サヴェジ擁するSavage Masterの色んな意味で若々しい⑤、古くは80年代から活動し1991年にデビューを果たしたギリシャのインギーと言われたアンジェロ・ペルレペスは⑥、タフなアレンジを加えたOCTOBER 31の⑦、新進気鋭のHMバンドのALPHA TIGERは⑧、過去の名作群を排出するのみならず新人バンドも発掘するドイツのHigh Roller RecordsからSTALLIONは⑨を、スウェーデンの若手スピードバンドRocka Rollasは⑩を、ベースにドン・ヴァン・スタヴェアンが在籍している事で知られるスラッシーなEVIL UNITEDが選曲したのは⑪渋く仕上げたね。カルフォルニア出身の若手トリオバンドが選曲したのは⑫、ギリシャの5人組による正統派HM/HRバンドが手に掛けたのは⑬、ラストの⑭は既発音源でしょうか?二人のシンガーがしのぎを削る熱演も眩い好カヴァーで幕がしまります。新人紹介的なニュアンスも漂いますが、偉大なるバンドの偉業を讃えつつ、ああだこうだと言って楽しむのが一番でしょう。今作を聴き、RIOTの作品群を思い返し一枚一枚再度聴いているのですが、惜しいバンドだったなぁと思わずにはいられません。トニー・ムーア編成に拘り振り回され、2006年以降は1枚のアルバムしかリリース出来ず帰らぬ人へ、今更ながらマーク・リアリの訃報を残念な気持ちで受け止めていますね。


※曲順は以下を参照ください
01. FERDY DOERNBERG (Germany) - Soldier
02. AXEL RUDI PELL (Germany) - Warrior
03. ATTACKER (USA) - Fire Down Under
04. WALPYRGUS (USA) - Outlaw
05. SAVAGE MASTER (USA) - Swords And Tequila
06. Angelo Perlepes' MYSTERY (Greece) - Sign Of The Crimson Storm
07. OCTOBER 31 (USA) - Loanshark
08. ALPHA TIGER (Germany) - Flight Of The Warrior
09. STALLION (Germany) - Rock City
10. ROCKA ROLLAS (Sweden) - Riot
11. EVIL UNITED (USA) - Altar Of The King
12. NIGHT DEMON (USA) - Road Racin'
13. DEXTER WARD (Greece) - Running From The Law
14. CRYSTAL VIPER feat. Todd Michael Hall (Poland/USA) - Thundersteel

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