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World / LONGINUS
火薬バカ一代 ★★★ (2015-02-19 23:48:05)
「ANTHEMファンなら聴いて損なし」との評価にずっと気になってたLONGINUSの2nd『WORLD』('13年)を漸く購入。で、これが噂に違わぬ快作でしたよ。
頑健なリフを刻み、熱き血潮迸るソロを奏でるGと、走るにせよ歩むにせよ、地に足を踏ん張って、頭振るのに丁度良いテンポを維持するリズム・セクションが、歌謡曲に通じる哀愁のメロディ羽織って突き進む、思わず「夕焼けの土手に佇む番長」の姿を幻視する鋼鉄サウンドは、前評判通り『BOUND TO BREAK』を発表した頃のANTHEMを彷彿。
これを猛烈に後押しするのが、太く明瞭な発声で劇画チックなメロディを堂々歌い上げるシンガーの存在。勇ましさと哀愁が交錯する疾走ナンバー①④⑩や、Keyも交えて重厚且つメロディアスに迫り来る⑤等は、口先で歌うのではなく、腹の底から熱い塊を吐き出すような彼の熱唱が映える映える。中でも、身の内で燻るメタル魂にガソリン注入される④は「ジャパニーズ・へヴィ・メタル斯くあるべし!」な名曲です。
・・・とか言いながら、個人的に本作で最も印象に残ったのは、(架空の)ラーメン屋バリバリ軒のテーマ曲⑪だったりして。タイトルや歌詞はコミック・ソング調ですが、中身は真性HMナンバー。舐めて掛かると火傷する特濃っぷりで、単なるボーナス・トラックの枠を超えて本編の良いアクセントになってくれています。
注釈一切無用、HM以外の何者でもないHMアルバムをお求めの諸兄にお薦めの1枚。

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