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Times They Change / 91 SUITE
火薬バカ一代 ★★★ (2015-01-30 23:47:15)
廃盤の1stがプレミア価格で取引される等、メロハー愛好家の間で根強い人気を誇るスペインの5人組が'05年に残した2ndアルバムにして最終作。
日本盤こそ出ませんでしたが(当時の所属レーベルが国外での活動に協力的でなかったせいだとか)、ドメスティックな色合いよりも、むしろ北欧のバンドに通じる透明感と哀愁が美味しいメロディック・ロック・サウンドは、変わらぬ品質の高さを提示。
美しい序曲①の余韻を、ハードなGの調べが覆す②のカマしっぷりが物語る通り、今回はGの存在感をグッと強調。全体のハードネスの底上げを図ると共に、この手のアルバムにありがちな弱点「メリハリ不足」解消に着手しています。それでいてメロディは大味に堕することなくしっかりと潤いを保持。で、またギタリストのイヴァン・ゴンザレスが良いソロを弾くんですよ。彼のコンパクトに練り上げられたGソロは、ヘスス・エスピンの甘くエモーショナルな歌声と共に、間違いなく本編のハイライト。
南欧出身とは思えぬ憂いに満ちた②から、フラッシーなGソロが駆け巡る⑤、心洗われるような清涼感が溢れ出す⑧、哀メロとハードネスが会心の融合をみた⑩といった名曲が要所に配置され、全14曲収録というボリューミーな内容にも関わらず中弛み一切なしの力作。BURRN!!の藤木記者が1stより高評価したって話も「確かに」な1枚ですね。

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