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Send Them All to Hell / PANZER
火薬バカ一代 ★★ (2015-01-24 01:47:47)
DESTRUCTIONのシュミーア(Vo、B)と、ACCEPTのハーマン・フランク(G)、ステファン・シュヴァルツマン(Ds)という、ジャーマン・メタル・シーンのベテラン勢が鋼鉄合体したニュー・プロジェクト、PANZERのデビュー作。('14年発表)
スラッシュ・メタルとパワー・メタルのあいのこ的音楽性という、ファンがこの三者の顔合わせに期待する音が先ずはきっちりと押さえられている本作。但し、泥と硝煙に塗れて鈍い光を放つサウンドは、より剛直たらんとする姿勢が前面に押し出されているため、ACCEPTのメロディアスな側面や、DESTRUCTIONの狂性まではフォローされておらず。そのせいか少々地味・・・というか、聴き手の想定の範囲内に収まってしまっているようなもどかしさを覚えなくもない。贅沢な話ですが。
それでも、牙を失うことなく従来よりもメロディアスな歌唱を披露するシュミーアのVoと、ガッチガチに鍛え上げられたリフ&リズムの苛烈な絨毯爆撃が、闘争心を煽るメロディを纏って地響き立てて進撃する楽曲は、猛々しい疾走ナンバーから重厚なミッド・チューンまで、どれもまさしくバンド名「PANZER」な地で行く出来栄え。加えてキャッチーなノリの良さも兼ね備えて、リリック・ビデオも制作されたという⑥が個人的には特に気に入ったかな。
後は「このバンドならでは!」の代表曲を生み出すためにも、是非ともプロジェクトの継続をお願いしたいところであります。

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