この曲を聴け! 

No Fixed Address / NICKELBACK
帰ってきたクーカイ ★★ (2014-11-24 03:43:44)
 相変わらず上手い。
 何がというと、曲作りと音作り、それにアルバムにおける楽曲の配置だ。
 一曲単位でのダウンロードが主流になりつつある昨今、ここまでアルバム・オリエンテッドな製作姿勢を保持しているのは、まことに好ましい。彼らが我々同様にロック・ファンであり、自分たちが聴き親しんできたもの(形)を大切にしているという証しであると思われるからだ。
 本作はメンバーのコメントにもあるよう、ヘヴィなものはヘヴィさを損なわず(「よりヘヴィに」)、ポップなものはディスコソングに通ずるアレンジが施されているものもある。ホーンが入ったりラップが入ったりしているのだが、それでもきちんとニッケルバックの楽曲であることは、その特徴的なヴォーカルメロディや男気溢れるチャドの声が主張している。バラードも充実しており、全編あっという間に聴き終えてしまうし、すぐにまた聴きたくなってしまう。
 個々の楽曲は一聴して耳を捉えるフックを有すだけではなく、繰り返し聴いても飽きがこない。メロディに深みと滋味があり、アレンジのセンスも良い。
 AC/DC・Def Leppard系のバンドは、ある意味、自らが理想とする楽曲の形が明確にすぎるきらいがある。聴き手も大きな変化を求めないため、基本軸はそのままにしつつ、作品が画一的なものとならないことが至上命令だ。このバンドも同系統のバンドなのだが、今回も上手にマンネリ化を回避した。
 職人の意地、ここにあり、というところか。

→同意