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Assault Attack / MICHAEL SCHENKER GROUP
LAメタルこそ我が起源 ★★★ (2014-09-30 01:19:09)
ヘビーメタルで形容される〈ドラマチック〉。これも、大きく二つあると思う。

〈クラシカルな展開で物語を紡ぎ出す〉かのような(少々大仰な?)世界観と、
〈現実世界で起きる人生のドラマやロマンチシズムを醸す作風〉(こちらはリアリティを感じさせるもっと身近な世界観)。

後者の方が好みの私にとって、まるで〈現実世界で押し迫る、鬼気迫るシーンや感情〉〈人生のロマンチシズム〉を描くかのような本作もまた、非常に好きなタイプの音楽であり、当時感銘を受けた作品のひとつだ。

聴き所は当然、まずマイケルのギターなのだが、このアルバムを聴いて、不思議な感覚を覚えた事がある。それはある箇所で感じたマイケルのギター。それは 《Dessert
Song》で展開されるエンディングのギターソロ。
「メラメラと静かに燃える炎」。
凄い . . ギターでそんなものまで表現出来るとは . . . (まぁ、私が勝手にそう感じただけかも知れませんが  .笑)
この不思議な感覚は、一体どういう事だったのか。
つまり。
マイケルの中の熱い(まるで“炎”のような)ロック魂がギターの音に見事に封じ込められていた、そんなふうに私は解釈している。
マイケルの場合、
“魂がギターの音に完全に乗り移っている”
そんな心霊現象のような???w事が往々にして起きるのである。
【神】と言われる所以であろう。

そしてもう1人の主役、グラハムボネット。マイケルのギター同様、この方の声も大変に“熱い”ものが迸っている。
直線的に押し出し、力で強烈に聴き手をねじ伏せるかのような、メタル界屈指のパワーボーカリスト。凄まじいと思う。
歌唱法で言うと、メタル界では案外めずらしいタイプと言うか、少数派ではないだろうか。ヘビーメタルには打ってつけ、と言うかメタルを歌うために授かったかのような声質ですね。
人の好みは様々でしょうか、私的には凄くカッコいいと思いますし、ある意味カタルシスを感じる程の痛快な声です。
(彼が長髪だったらもっと良かった.笑)

おっと、もう一つどうしても述べたい事があった。
なんて素敵なアルバムジャケットだろう。
“名は体を表す”と言よく言うが、ドラマチックな音楽性同様、このアルバムアートも、まるでドラマのワンシーンを想起させるような、芸術性に富んだとても優秀な絵だと思う。
こんな所も含めて、「メタルってなんて素敵な音楽なんだろう」とつくづく思わせてくれますね . . .(シミジミ)

因みにM.S.Gのアルバムの中では、この作品が最も好きです。
(邦題:《黙示録》。このタイトルにもやられました。全く何もかもが素敵です。)
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