この曲を聴け!
Heavy Metal Force Ⅲ / V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS
失恋船長 ★ (2014-05-02 17:25:39)
1980年代に関東メタルの聖地といっても過言ではないでしょう。神楽坂EXPLOSIONからメタル系のバンドを集めたコンピレーション作品がリリースされていました(古くは木箱のケースもカッコいいANTHEM、十二単、SNIPER、SABBRABELLS等が参加したシリーズ第一弾は資料的見地からみてもかなりの価値があると思います。未CD化LPのみが惜しまれますね)そのシリーズの中でも唯一CD化されているのが今作です(金の掛かったように見受けられるアルミで出来た拘りが素敵と指が怪我する率高し)。全11バンドの12曲収録の今作はあのXやのちにXに参加するHIDE擁するSABER TIGER(当時はVじゃなくBの表記でした)等が名を連ねバラエティに富んだ一枚となっていますね。音質も良くないし演奏の荒削りなんですが、当時の国内におけるインディーズシーンを赤裸々に反映しているように感じられ欠点も含め必ず聞くときは通して、ああだこうだとノスタルジーに浸りながら今でも2年に一回は必ず聞いている思い出の深い一枚です。長めのSEに不安な気持ちにさせられたクマどりメイクも懐かしいCASBAH流メタルな①、狂気のシンガーHIZUMI節は健在のJURASSIC JADEの②⑥、3分を切る清さとズンドコ節も片鱗はあるよなな③のX、雰囲気のある正統派ナンバーも全てが未消化な雰囲気で終わる横須賀サーベルタイガーの④、MEPHISTOPHELESと言えばこの曲です、ROBの切れた歌声がカッコいい攻撃的な⑤、歌は弱いものの一番演奏がしっかりしていたノリの良いRUDE SEDUCER⑦、こちらもJEWELなら⑧ですね。キャッチーな歌と弾けたノリが心地よいです。高音に余裕がなさすぎるのがマイナスかな。JACKALは女性がシンガーですね、実は一番好きだったりします完成度も高いメロディアスで正統派な⑨、良くも悪くもSQWIERの⑩は類型的な国産シンガーの在り方は提示しておりますがギリギリのスリルがいい感じで聞かせてくれます。カラッとしたアメリカンロックな⑪のAPPEAL、ラストはシェイカー風の叙情派メタルOFFENDERと前半後半で方向性を違うバンドを並べオムニバスならではの楽しみ方が出来なが良かったりします。音質もタイトなレコーディング状況が見えてくる中で、ややスラッシュ勢は苦戦したのかも知れませんがMEPHISTOPHELESは善戦していたかな?X関連はマニアなら希少な価値がありのではないでしょうか?ちなみに洗練された後のヨシキからは想像も出来ない姿は必見ですよ。若いし全てが垢ぬけていないある意味、ゴミ箱直行便のような作品なんですが、このようなアルバムを愛でる事が人生の中で一番大事な時間のように思っています。今なら中古市場も落ち着いていますので余裕のある方は手に取ってほしい一枚ですね。
→同意