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Flesh Cathedral / SVARTIDAUƉI
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-04-15 22:23:12)
2012年発表の1st。

まずバンド名があのSATYRICONもリスペクトしたカルトアーティスト、WHENの怪作「SVARTIDAUDI」を思わせる事と、ブラック好きにはお馴染みのレーベル、信頼と実績のDaemon Worshipから出てる時点でリーチ掛かってますが、そんな期待を裏切らない素晴らしい作品ですよ、これは…。

まず、WATAINやONDSKAPT、ACRIMONIOUS辺りに通じるドスの効いた、真性ムードの色濃いメロディック・ブラックが軸にあって、それを薬物と硫酸でドロけさせたような作風で、特にWATAINなんかと比較するとメタリックさは大分抑え目ではあるんですが、その分粘っこい、纏わりついてくるような粘液質な邪悪さに特化されたような音。より「現実から超越してしまった音」とも言えるかもしれません。

そんな雰囲気満点のどす黒い音なんですが、展開の方はブラストビートで畳み掛けるようなパートや、メロディアスなトレモロで攻めるパートもかなり多く、かなりドラマティック。ドラマ性のある展開なのに、常に底なし沼から聴き手を引き込もうとする黒い腕が無数に伸びているかのような、禍々しいムードに覆われているのが素晴らしいです。ブラストパートなんて解脱するような恍惚感を感じますもん(笑)。ヴォーカルもオーソドックスな中域がなりですが、ドスが聴いててグッド。

邪悪さ、陰湿なムード、骨太さどれも兼ね備えた暗黒なブラックで、如何にもDaemon Worshipらしい音源。レーベルの音源を追ってる方は勿論、邪悪で閉塞感のあるブラックが好きであれば買いです。

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