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Taste of Heaven / TAKARA
火薬バカ一代 ★★★ (2014-02-20 22:21:20)
筆のノリまくったゼロ・コーポレーションの名調子「だからTAKARA」「おかえりTAKARA」といったCD帯の惹句も思い出深いTAKARA。その彼らが'97年に発表し、BURRN!!誌でも高得点を獲得する等、バンドの最高傑作と評価の高い2ndアルバムがこちら。
キレのあるメロディアスなGプレイに、北欧メタルに通じる透明感と哀愁を宿した楽曲作りに腕前を揮うニール・グロスキー(G)がリーダーの筈なのに、作中においてそれ以上の存在感を発揮しているのは、ジェフ・スコット・ソート(Vo)その人。プロデュース担当のジェフが本作で歌っているのは(当人の弁を借りるなら)「他に適当なシンガーがいなかったから」なのですが、国内盤ライナーに解説文を寄せるわ、肉声インタビューは提供してるわ、トドメに爽やかなハード・ポップ・チューンは伸びやかに、バラードは情熱的に、北欧メタル的様式美ナンバーはパワフルに・・・と、バラエティ豊かに取り揃えられた楽曲を余裕綽々で歌いこなし、尚且つ持ち前の灼熱ボイスで本編にビシッと一本芯を通すイイ仕事っぷりを披露。そら「TAKARAってジェフのバンドでしょ?」と勘違いする人が続出しますわな(俺のことなんですが)。そも、ニール・グロスキー自体が絶対ジェフが歌うことを前提に曲作りしてますよね、これ。
そんなわけで、パーマネントなシンガーを迎えた後のTAKARAが急に失速してしまったことも、今にして思えば無理からぬことであったような・・・。

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