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Blackwater Park / OPETH
ハルディン ★★★ (2014-02-07 00:27:03)
亡霊がおぼろげに佇む薄暗い霧の立ち込める朽ち果てた死の森と、その足元に広がる毒々しく黒ずんだ澱み。トラヴィス・スミスによる薄気味悪くも壮麗なアートワークの世界観を見事に描写した、"黒水公園"という愛称でも親しまれる(?)傑作の5th。

じりじりと神経を捻るフレージングの繰り返しでどこまでも執念深く追い込まれるような感覚に陥るリフワークを筆頭に渦巻く混沌の暗黒プログレの躍動感、ふと訪れるひと時の安らぎのようなアコGの静寂を巧みに組み込む音楽性は前作と同様だが、静動の落差をより強調したダイナミクスと淀みなく進むテンポの良さ、技巧的なアンサンブルが引き立つ端整な音作りと美点が軒並み向上。PORCUPINE TREEのスティーヴン・ウィルソン氏によるプロデュース効果で一層洗練された薄暗く霧深いヴェールに包まれた幽玄美に心をつかまれること間違いなし。頭からラストまで7~10分超の大曲がずらりと並ぶが聴き所は盛りだくさんで、さらに埋め合わせのような曲もないスキの無さが強力。

ほとんどの作曲を手がけ、凶暴な咆哮と慈悲深き美声の両極端なVoを自在に操るだけでなく叙情的な泣きのリードGもこなすバンマスのミカエル・オーカーフェルトの神がかった天才ぶりに頭が下がるばかり。

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