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Heavy Metal Army / HEAVY METAL ARMY
火薬バカ一代 ★★★ (2014-01-07 00:04:57)
中島優貴(Key)を中心に結成されたバンドが、'81年に残した唯一作が待望の再発。しかもEARSTEN ORBITの『FUTURE FORCE』も同時再発ってんだから嬉しいったらないですよ。
歴戦の兵(解説の言葉を拝借するなら「一国一城の主たち」)が集ったスーパーバンドでしたが、ここで実践されているのは、インプロヴィゼーション重視の70年代型HRではなく――勿論そうした要素も本編には色濃く影を落としていますが――、疾走感溢れるリフ&リズムが楽曲を牽引する、ソリッド且つタイトに締まった80年代型HMサウンド。
特に、中島が刻む悲鳴のようなKeyリフ、荒ぶるシンキのGソロ、オカズ山盛りの宮永英一&チェピート竹内のリズム・ワーク、そしてJ.J.の男性ホルモンむんむんな歌唱が一体となって疾走するOPナンバー“HEAVY METAL ARMY”は、バンドのテーマ・ソングの名に恥じぬ名曲。
以降も、豪快なリフ捌きにガツンとやられる“YES OR NO”や、プログレ趣味が垣間見える“CHANGELING”から、(なぜか)大野雄二テイスト入ったラスト・バラード“生命の風”に至るまで、実にテンション高く駆け抜けていく1枚。
スーパーバンドの宿命に倣い、短命に終わってしまったことが惜しまれる名盤です。

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