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ROCK'N'ROLL STANDARD CLUB / ROCK'N'ROLL STANDARD CLUB BAND
火薬バカ一代 ★★★ (2013-11-15 22:39:49)
『STAND PROUD!』シリーズ第0弾・・・ではなく、B'zの松本孝弘(G)が、自身のルーツであるロックンロールの名曲(メインは70年代)の再構築に挑んだカヴァー・アルバム。
この人クラスのミュージシャンなら、大物パワーで有名人を山ほど招いてバブリーな作品も作れたと思いますが、そこを敢えてバンド形式に拘り、ゲストは最小限に留める姿勢に本作に注ぐ当人の熱意や、オリジナルに対する真摯なリスペクトが感じられ、非常に好感が持てます。
何よりLOUDNESSの樋口宗孝(Ds)、TWINZERの生沢佑一(Vo)、VOW WOWの人見元基(Vo)といった押し出しの強い面子(Bはアレンジャーとして辣腕を揮う明石昌夫)を向こうに回して、一歩も退くことなく、楽曲の中心でその存在感を主張する彼のGプレイがお美事。M.S.G.の名インスト④や、ゲイリー・ムーアの泣きにも決して聴き劣りしない⑧(メロウなKeyアレンジも秀逸)は、図太く粘っこいGサウンドが映える入魂の出来栄え。そして勿論、人見が豪唱轟かす⑥⑨、生沢のブルージー且つパワフルな歌声がハマる哀愁の⑦に、DEEP PURPLEの⑩等の素晴らしさに関しては、わざわざ言及するまでもない!と。
B'zのギタリストとしてのTAK MATSUMOTOと、H.M.プロジェクトの一員として浜田麻里のバックでGを弾いていた松本孝弘とを、一本の線で違和感なく繋ぎ合わせてくれた1枚。良い作品です。

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