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STAND PROUD! Ⅱ / 柴田直人
火薬バカ一代 ★★★ (2013-11-11 23:18:57)
ANTHEMの柴田直人(B)をフィーチュアした企画アルバム『STAND PROUD!』シリーズ、'97年発表の第二弾。
屍忌蛇が手掛けた第一弾が、主に80年代に生み出されたHR/HM王道の名曲をカヴァーしていたのに対し、もう一世代上の柴田直人はLED ZEPPELIN、DEEP PURPLEの2大巨頭を筆頭に、70年代HRやKING CRIMSON等のプログレ・バンドを中心にカヴァー。統一感はまるでないが、ジャンルに縛られないこの幅広さこそが70年代ロックの奥深さにして醍醐味。前作が自分で作ったお好みテープ感覚で聴くことの出来るアルバムだったとするなら、本作は先輩から貰った音楽の教科書って感じでしょうかね。無論、名曲揃いな上に参加ミュージシャンも豪勢なんで「お勉強しましょう」的な堅苦しさは絶無なんですが。
プロデューサーとしても優れた手腕を揮うお人だけに、本作でも参加ミュージシャンの才能を(技能的にも物理的にも)見事に引き出していて、例えばBAD COMPANYの名曲“READY FOR LOVE”をエモーショナルに歌い上げる下山武徳(SABER TIGER)には、それまで持っていた「暑苦しい声のシンガー」という負のイメージを一変させられましたし、更にトドメは人間国宝・人見元基(Vo)を引っ張り出して、LED ZEPPELINの“貴方を愛しつづけて”を熱唱させていること。ハッキリ言って本作は、この号泣モノのへヴィ・ブルーズを聴くためだけに購入しても損はないと断言したいほどの破壊力。
個人的に『STAND PROUD』シリーズでは本作が一番のお気に入りです。

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