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Melodical Renaissance / V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS
火薬バカ一代 ★★★ (2013-11-07 22:08:11)
TERRA ROSAの転生体と聴き紛うコテコテの様式美HMを聴かせてくれる大阪のVOLFEED、歌えるシンガーを擁し展開を多用した技巧派スラッシュ・サウンドで畳み掛ける愛知のHIDDEN、独産風味のパワー・メタルと泣きを含んだ哀愁のVoが組み合わさった東京のGUARDIAN'S NAIL、妖しくも壮大なエピック・メタル絵巻を朗々歌い上げる北海道のFATIMA HILLという、異なる出身地/異なる音楽性/されど一様に高いポテンシャルを秘めた4バンドの音源10曲を収録し、'95年に発表されたコンピレーション・アルバム。
どのバンドも個性がしかと刻印された楽曲を提供してくれていますが、中でも一際印象的だったのがGUARDIAN'S NAILの③。雄々しいジャーマン・メロパワ風味の曲調に、ドン・ドッケン系の哀愁の歌声が乗ったこの疾走ナンバーは、当時西新宿のCD屋で手に取った無料ファンジンで猛プッシュされていて、冴えないジャケットだけなら決して買おうとは思わなかった本作購入を決意する切っ掛けともなった名曲であります。(ファンジンにも感謝を)
その他、関西様式美HMの真髄が疾走するVOLFEEDの①、丹羽ひであきの強力なハイトーンVoとテクニカルな楽器陣が7分以上に及ぶ長尺をドラマティックに語り切るHIDDENの②、BLACK SABBATHとRAINBOWのミスティックなエキスを北海道風味に味付けした(?)三部構成、12分越えの大作ナンバーで本編を締め括るFATIMA HILLの⑩なんかも素晴らしい出来栄え。
死に体にあった(と思っていた)当時の国内HR/HMシーンですが、水面下では有望なバンドが切磋琢磨しているのだなぁ、と教えてくれた1枚。

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