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NARITA / NARITA
火薬バカ一代 ★★★ (2013-09-18 22:49:52)
先頃急逝したJACKALのブライアン・リッチがゲストVoとして参加していたことでも知られる、デンマークの5人組が'92年にドイツのSHARK RECORDSから発表したデビュー作。(邦題は『騒乱のナリタ』)
日本人には馴染み深い「NARITA」なるバンド名と、帯に記された《北欧メタルは生きていた!》という惹句だけでジャケ買い余裕だった本作は、内容の方も、ブライアンの野太いVoにドラマティックなツインGが絡む北欧様式美HMサウンドがスシ詰めで、ジャンル・ファンの期待を裏切らない出来栄え。
ネオ・クラシカルなGプレイが縦横無尽に駆け巡るOPナンバー①を手始めに、技巧派ギタリスト、マック・ガウナの存在にスポットが当たることの多いバンドですが、続くPRAYING MANTISを思わせる伸びやかなツイン・リードGに心躍る③、疾走するインスト・セクションがガッツポーズ物のカッコ良さの⑦、起承転結を意識した構成で本編ラストを締め括る⑨といった楽曲を聴けば、NARITAの生命線がマック・ガウナのみならず、バンドのリーダーたるヘンリック・ポールセン(G)との抜群のコンビネーションによるツインGにこそあることが良く分かります。
力み過ぎなブライアンの歌唱やイマイチな音質がB級っぽさも運んできますが、作品の質を台無しにする程のものではなし。90年代に勃発した第二次北欧メタル・ブームの嚆矢の1つとなっただけのことはある力作です。

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