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Hi Infidelity / REO SPEEDWAGON
火薬バカ一代 ★★★ (2013-01-22 22:07:30)
最近は「スピードワゴン」で検索をかけると『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラクターばかりが引っ掛かりますが、こちらは本家REO SPEEDWAGONが'81年に発表し、苦節10作目にして遂に全米制覇を成し遂げた記念すべき1枚(邦題は『禁じられた夜』)。
全米シングル・チャート上位にランクインしたバラード②(第1位)⑤(第4位)を聴けば分かる通り、どこかノスタルジーを喚起するポップな叙情メロディを増量することで、それまでのアーシーなロックンロール・サウンドに加えて、より大衆にアピールし得るメロディアスHR的側面もクローズアップされた本作は、それでいて洗練され過ぎず、泥臭さ(田舎っぽさ)も失っていません。この辺りの「垢抜け過ぎない魅力」が、皆誰もが心に「南部」を持つアメリカ人のハートを掴んだのでしょうかね。
ゲイリー・リッチラスの熱い泣きを孕んだGプレイにグッとくる③、ホンキートンク調のゴキゲンなピアノ・ソロに思わず体が動き出す⑧、ゴスペル風味も感じさせる感動的なロッカ・バラード⑩なんかも最高なんですが、ピアノ好きを自認する身として特に推したいのが“涙のレター”の邦題で知られる④。オールディーズ風の曲調に絡む、楽し気でいてどことなく切ない響きも湛えたピアノの旋律がもう辛抱堪らんのですよ。
15週間も全米チャートを席巻したのも納得の、充実した内容を誇る名盤。
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