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ヴォーカリストに求めるもの
イーガン・ホーガン (2012-04-16 11:37:54)
ここでは意外にも挙げられてないですけど、僕はリズム感はすごく大事だと思うんですね。特にメタルはスネアが裏だったりするので、リズム感がない人が歌うとロングトーンの後の出だしとかがズレます。

思いっきりリズムを誇張して歌うディオの歌唱こそ僕の理想ですね。あとは安定したタイム感のヴェセーラは素晴らしい。聞いていてハラハラしない、身をゆだねられる安心感がある。

それから全身を使った深いビブラートを聞くと惚れ惚れする。ディオの晩年は声質の点でかなり衰えていたけれど、ロングトーンで全く手抜きなく発声し、しかもビブラートの美しさでは、やはりメタル界随一だったと思います。

それから当たり前ですが、音程の正確さ。プログレッシブな曲をやるくせに、ヴォーカルが安定しないので、Avenged Sevenfoldのヴォーカルは苦手です。一方で、小ティモが課外活動的にCain's Offeringでプログレッシブ・チューンを歌った時、その冷徹なまでの音程の正確さに驚嘆しました。彼こそまさにプロですね。

逆にロブやウドのような一発芸的なシャウト系ヴォーカルならば、何といってもテンションが一番。音程なんか多少無視してもいいから、ともかく全力一杯一杯で歌っているということが伝わる歌い方がいい。ウドは年をとっても限界一杯で歌っているように聞かせられる、という点で安定してますね。

それと、メタルはやっぱり曲の展開の妙というのが大きい。だから普段のメロディから抑揚をつけて歌うのも大事だけれど、曲のキーとかテンポが切り替わった瞬間に、ヴォーカルもろとも一斉に突進してきてほしい。技術と精神、両方があって初めて理想のヴォーカルですね。
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