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Hard to Beat / ZAR
火薬バカ一代 ★★ (2012-03-11 08:55:41)
時流に感化された4th『THE HOLY RHYTHM OF NATURE』で見事にコケ、フェードアウトしていったZARが'03年にひっそりとリリースしていたラスト作。数年前に中古屋で目にするまで存在すら知らなかった(忘れていた)アルバムなのですが、これってもしかして国内盤も出てたりしたのでしょうか・・・?
トミー・ブロックやジェリー・シェファーの姿は見当たらず、トミー・クラウスがGのみならず数曲ではリードVoも取るなど、殆ど彼のソロ・プロジェクト的な陣容でレコーディングが行われている本作なれど、サウンドに関して言えば、前作での路線変更に伴う失地から僅かながらも立ち直りの気配が確認できる内容ではある・・・ような。
相変わらず、さして面白味の感じられないグルーヴィなヘヴィ・ロック・チューンもチラホラ見受けられますが、アルバムを代表する名曲と言って差し支えない②や、明暗の効いたメロディ展開が印象に残る⑥等、その合間を埋める、よく歌うGとメロウなKey、そして欧州風味の哀愁を帯びたメロディとを活かしたバラード~メロディアスHRナンバーの数々には「あぁ、やっぱZARって良いバンドだったなぁ」と、しみじみ思わされるだけのクオリティが宿っており、また剣道を嗜むトミーの趣味か、“NI-TEN”(宮本武蔵の二天一流が元ネタ?)なるインスト曲も収録されていたりと、ファンなら興味を惹かれる内容に仕上がっている・・・ような。

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