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Burning Leather / OZ
火薬バカ一代 ★★★ (2012-01-03 21:28:20)
その昔、行きつけのCD屋で『Ⅲ WARNIG』の中古盤を発見し手に取るも、マッチョなハゲ親父(今にして思えばこの人がシンガーのエイプさんだった)が中央に陣取るジャケットに食指をそそられず購入を見送ってしまった事があるので、本作がまともに聴く初めてのOZ作品。それゆえ、過去作と比較してあれこれ述べる事は出来ないのですが、とにかく猛烈にメタル魂を煽ってくれる1枚である事は確か。
一応はフィンランド出身の北欧メタル・バンドではあるものの(活動拠点はスウェーデン)、アルバム・タイトルそのまんまに、燃え上がる鋲打ちの皮グローブがあしらわれた暑苦しいジャケット・アートワークが高らかに宣言しているよう、本作で聴く事が出来るのは「透明感」や「美旋律」といった繊細なキーワードとは一切無縁の、ACCEPTやMANOWARばりに筋骨隆々で肉汁滴るホルモニックな正統派HMサウンド。
それでいて、大味に仕上げることなく歌メロや2本のGが奏でるメロディにきちんと耳を捉えるフックが効かせられているのがこのバンドのニクイところ。(磨かれ過ぎていないサウンド・プロダクションも良いですね)
何より、過去の名曲・代表曲のリメイクと再結成後にレコーディングされた新曲とが混在する変則構成にも関わらず、きっちりと鋼鉄の芯が通わされた両者の作風にブレがない上、新曲が往年の名曲群と比肩し得るクオリティの高さを誇っている点も実に立派。パワフルで勇壮な①③⑦なんて、思わずコブシを振り上げながら一緒に歌いたくなるカッコ良さで最高ですよ。
そんなわけで純粋なニュー・アルバムのリリースに期待が高まる1枚。あと出来れば過去作品の再発をお願いしたい。

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