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UFOと恋人 / 筋肉少女帯
火薬バカ一代 ★★ (2011-11-23 21:33:26)
インターネット登場以前、アルバムのヒットには必須だった「タイアップ曲」を多数収録しているせいか、はたまた全体的にコミック・ソング色が強くHR/HMテイストが控えめなせいか、従来作と聴き比べた際、アクや毒が弱く小粒な仕上がりの印象が否めない'93年発表の8thアルバム。
尤も、一捻りも二捻りも加えられた技有りアレンジの数々や、耳を捉えるキャッチーなメロディ、それにアコギ/Keyを効果的に用いたドラマティックな曲展開など、例えそれが盆踊り音頭だろうがGS風ペケペケ・サウンドだろうが、随所に「おっ」と思わせてくれるフックを仕掛けた作曲センスの冴えは相変わらず抜群。
ヘンリー・マンシーニの名曲に日本語詞を付けてカヴァーした“ひまわり”、本城聡章(G)のメロディ・メイカーとしての才能の煌きが感じられる“君よ!俺で変われ!”、憂鬱でドラマティックな“パレードの日、影男を秘かに消せ!”、ロック・バンドの本音をあけすけに歌い上げる“タイアップ”etc・・・と、優れた楽曲を指折り数え挙げていったら「なんだ、本作も秀作なんじゃん」との結論に落ち着いた次第。
そして勿論、メタル者なら橘高文彦(G)作曲の様式美HMナンバー“くるくる少女”と“アンクレット”もお聴き逃しなきよう。

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