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Two for the Show / KANSAS
火薬バカ一代 ★★★ (2011-09-12 23:21:31)
音楽雑誌等でライブ・アルバムの特集が組まれたりすると「必聴の名盤」として取り上げられる機会の多い、KANSASが'78年に発表した実況録音版。
70年代後半という最も脂が乗ってた時期のパフォーマンスが収められているだけあって、スティーヴ・ウォルシュの艶やかな歌声を筆頭に、各メンバーの演奏はスタジオ盤を大きく上回るダイナミズムとエネルギッシュな躍動感に満ち溢れ、何より、勢いを駆るこの頃のKANSASはHR/HM史に残る名盤を連発してたので、とにかく収録曲が粒揃い。プログレ・ロック然とした緻密なアレンジや複雑な構成と、強力な哀愁/フック/高いポピュラリティを有するメロディまでも備えた、ドラマティックな名曲が次々に繰り出される様はまさしく圧巻。
ゆえに最初から最後まで全てが聴き所と言っても過言ではない本作なれど、個人的に特にお薦めしたいのは、KANSASの「静」の表現力が如何なく発揮された名バラード⑧から⑨へと至るアコースティック・パート。何気なく爪弾かれるメロディ一つ一つがじんわりと胸に沁み渡り、しみじみと泣けますねぇ。
先日、最初のCD化の際に収録時間の関係上オミットされてしまった楽曲や、未発表ライブ音源が追加収録された紙ジャケ・デラックス盤が再発されたので、また廃盤になってしまう前に是非どうぞ。

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