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Morbid Blood / RAVENCULT
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-08-10 19:17:24)
2011年発表の2nd。

ぶっちゃけジャケ買いならぬ、背表紙買いです(笑)。
フォントがWATAINに近くて惹き付けられるものがあったので、つい買っちゃいました。ジャケのアートワークにWATAINに近い感性を感じたのも決め手ではあったんですが、決定的だったのは背表紙ですね。このフォントでハズレはないだろう、と(笑)。

で、結果は自分の感性が怖くなるくらい(笑)アタリでした。
この作品、エクストリームメタルのマッシブな演奏の中に、脈打つように毒々しく邪悪なメロディを仕込んでくる音の作り、中音域でのドスの効いたがなりが強烈に邪悪さを発散するヴォーカル等、作風や出音がかなりWATAINに近いんですよね。何より共通しているのは、「邪悪さ」に対して確信めいたものを持った音を出しているところでしょうか。

ただ、WATAINと比べるとスラッシュやハードコアの要素が強めで、ブラストと同じくらいスラッシュビートでの疾走にも重きを置いているところがポイントでしょうか。しかし、スラッシーなパートでも爽快感が邪悪さをスポイルするということがなく、むしろ肉体的な野蛮さが邪悪さに説得力を持たせているように感じる辺り、ただならぬセンスを感じます。

最近、WATAINのようにエクストリームメタルのマッシブさと、ブラックメタルとしての禍々しさを直結させた(させようと試みている)バンドが多く現れていますが、WATAINに並ぶレベルでそれを成功させているバンドって少ないんですよね。この作品は、その数少ない例の中に入るアルバムであると思います。本当に良い作品なので、ブラックが少しでも好きな方は是非。

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